淡色車と濃色車の違い|手入れが楽な車の色と、黒を選ぶ前の確認事項

カー用品の棚で「淡色車用」「濃色車用」と書かれたワックスを見て、自分の車がどっちなのか分からなくなった方が多いと思います。
この記事では、まず淡色車と濃色車の分かれ目をはっきりさせます。そのうえで、色によって手入れの何が変わるのか、そして色選びで後悔しないための考え方を、東京・足立区で年間1,000台以上を施工しているアルファの視点でまとめます。
「この色ならどのコーティングが合う?」を今すぐ相談したい方へ
淡色車とは?濃色車とは?|どこで分かれるのか
淡色車(たんしょくしゃ)は明るい色の車、濃色車(のうしょくしゃ)は暗い色の車です。難しい定義ではなく、見た目の明るさで分けているだけです。
境目は決まっていません
注意していただきたいのは、「ここから濃色」という公式な線引きはないということです。
迷いやすいのはシルバーとミドルグレーあたりで、製品によって淡色扱いだったり濃色扱いだったりします。用品を選ぶときは、パッケージの裏に色の例が書かれていることが多いので、そちらを確認するのが確実です。
判断に困ったら、洗車したあとに細かい線傷が見えるかどうかで考えてみてください。見えるなら濃色車向けの製品を選んだほうが無難です。
なぜ用品が「淡色用」「濃色用」に分かれているのか
理由はシンプルで、色によって傷の見え方がまったく違うからです。
濃色は、表面についた細かい傷に光が当たると白く反射して、そこだけ浮き上がって見えます。だから濃色車向けの製品は、研磨剤を入れていない、あるいは非常に細かい粒子にとどめているものが中心です。製品によっては、傷を目立たなくするための着色成分が入っていることもあります。
反対に淡色は傷が目立ちにくいぶん、水垢や黒ずみといった「色の濃い汚れ」が目立ちます。淡色車向けの製品は、そちらを落とす方向に作られていることが多くなります。
淡色と濃色で、手入れの何が変わるのか
変わるのは主に3つです。
| 淡色車(白・シルバーなど) | 濃色車(黒・濃紺など) | |
|---|---|---|
| 細かい傷 | 目立ちにくい | 非常に目立つ |
| 埃・花粉・砂 | 目立ちにくい | 目立つ |
| 水垢・黒ずみ | 目立つ | 目立ちにくい |
| 晴天時の表面温度 | 上がりにくい | 上がりやすい |
傷が目立つかどうかは、光の返り方の違い
塗装についた細かい傷は、色に関係なく同じようについています。違うのは、その傷が見えるかどうかだけです。
傷の断面は光を白っぽく散らします。淡色の車体では、その白と地の色が近いので溶け込んで見えません。ところが濃色の車体では、暗い面の上に白い線がのることになり、はっきり浮かび上がります。
黒い車の傷が多いのではなく、黒い車は傷が見えてしまうということです。
濃色は表面が熱くなりやすい
暗い色ほど日光を吸収するため、晴れた日のボディ表面温度は濃色のほうが高くなります。これが効いてくるのが水シミです。
水シミの正体は水ではなく、水に溶けていたミネラル分です。水滴がその場で乾くと、中身だけが白い輪として残ります。表面が熱いほど水滴は早く乾くので、濃色車のほうが条件としては不利になります。
このあたりは撥水・親水・滑水の違いを解説した記事で詳しく書いています。
手入れが楽なボディカラーランキング
汚れの目立ちにくさ、傷の見えにくさ、色あせのしにくさを合わせて並べると、次のようになります。「洗車の回数が少なくても綺麗に見えるか」を基準にした順番だと思ってください。
ただしこれは手入れのしやすさだけを並べたものです。最下位の黒がいちばん美しいと感じる方は多いですし、私たちもそう思います。順位は「どのくらい手をかける前提か」を考える材料として見てください。
シルバー・グレー|いちばん手がかからない色
「洗車は月1回できるかどうか」「屋根のない駐車場」という方に、まず候補としてお伝えするのがシルバーやグレーです。
ボディにつく砂埃や雨上がりの泥ハネは、だいたいグレーがかった色をしています。ボディの色がそれに近いため、多少汚れていても遠目には気づかれません。
光を強く返すので、洗車機でついた細かい線傷も溶け込んで見えます。手をかけずに「そこそこ綺麗」を保ちたい方には、いちばん現実的な選択です。
白・パールホワイト|傷は見えないが、水垢は出る
日本でいちばん選ばれている色で、売却時の評価も安定しています。
得意なこと:洗車傷や細かいスクラッチは、光に溶けてほとんど見えません。表面温度も上がりにくいので、塗装への負担は濃色より軽くなります。
苦手なこと:水垢の黒い筋、タール、虫の跡といった「濃い色の汚れ」ははっきり見えます。ボンネットの先端やリアゲートの下側に、黒い縦筋が出やすいのが白い車です。
ただ、これらは適切なクリーナーで落とせる汚れです。目立つけれど、対処はできるという点で、黒とは事情が違います。白い車の水垢と黄ばみへの対策は白い車のコーティングの記事にまとめました。
黒・濃紺|いちばん美しく、いちばん手がかかる
ここまで濃色の弱点ばかり書いてきましたが、磨き上げられた黒の深さは、他の色では出せません。夜の街灯を映したときの艶は、黒を選んだ人だけのものです。
そのうえで、黒を選ぶなら知っておいてほしいことが3つあります。
- 洗車の回数がそのまま見た目に出ます。埃も花粉も見えるので、2週間空くと分かります
- 洗い方で傷が増えます。砂を噛んだスポンジで一往復すれば、その線がそのまま残って見えます
- 屋外保管なら水シミ対策が要ります。表面温度が上がりやすいぶん、水滴が乾く前に流したいところです
逆に言えば、この3つに手を打てば黒は維持できます。洗車の手順は洗車の教科書に、屋外保管の考え方は青空駐車の記事にまとめています。
「黒に撥水コーティングは良くない」は本当か
よく見かける話なので、ここは正確にお伝えします。
まず前提として、撥水・滑水(疎水)・親水は優劣ではありません。水がボディからどう逃げていくかの違いです。アルファが使っているのは撥水タイプです。
- 撥水:水が玉になって弾く。効果が目で分かるが、水滴はその場に留まりやすい
- 滑水(疎水):水が滑って落ちる。撥水と親水の中間
- 親水:水が膜のように広がって流れ落ちる。水滴が残りにくい
そのうえで濃色車の話です。水シミができる条件は「水滴がその場で乾くこと」だけです。濃色は表面温度が上がりやすいので、水滴が留まるタイプだと乾ききってしまう場面が増えます。
つまり「黒だから撥水がだめ」ではなく、「屋外に置いて、濡れたまま日に当たる時間が長いなら、水滴が残らないタイプのほうが有利」ということです。屋根付きの駐車場で、洗車後に拭き上げているなら、黒でも撥水で問題ありません。
決め手は色ではなく保管環境です
ご相談をいただいたときも、まずお聞きするのは色ではなく「どこに停めていますか」「洗車のあとは拭き上げますか」です。同じ黒でも、屋内保管の方と青空駐車の方では、おすすめする種類が変わります。
色を決める前に、確かめておきたい4つのこと
好きな色を選ぶのがいちばんです。ただ、生活と合わない色を選ぶと、維持が苦しくなります。契約する前に、次の4つを確かめてみてください。
- 洗車の頻度:月1回以下になりそうなら、黒は覚悟が要ります。2週間で埃が見えてきます
- 保管環境:屋根がないなら、濃色は水シミの条件が揃いやすくなります
- 走る場所:高速道路が多いなら飛び石が目立つ濃色は不利。未舗装路が多いなら泥が目立つ白が不利です
- 性格:小さな傷が気になるタイプの方が黒に乗ると、乗るたびに気になって疲れてしまうことがあります
4つのうち2つ以上が「黒には向いていない」に当てはまるなら、濃紺やダークグレーという選び方もあります。黒に近い雰囲気を持ちながら、埃の見え方はいくらか穏やかです。
色と保管環境から選ぶ、コーティングの組み合わせ
| こういう方 | 考え方 |
|---|---|
| 淡色車・青空駐車・洗車は月1回 | 汚れが流れ落ちてくれることを優先。手をかけずに保てる組み合わせ |
| 濃色車・青空駐車 | 水滴が残りにくいタイプが有利。水シミ対策を最優先に |
| 濃色車・屋内保管・洗車好き | 撥水でも問題なし。艶を最大限に出す方向で選べます |
| 飛び石が気になる(色を問わず) | フロント周りだけでもプロテクションフィルムを検討する価値があります |
アルファのコーティングは、ガラスコーティングが110,000円〜、セラミックコーティングが220,000円〜です。どちらも下地処理とガスグラスプライマー処理を含みます。詳しくはカーコーティングのページと料金プラン一覧をご覧ください。種類の違いはコーティングの種類の比較にまとめています。
実際の仕上がり
「この色を買おうか迷っている」という段階でもご相談ください
LINEで相談する車の色について、よくあるご質問
シルバーは淡色車ですか、濃色車ですか?
製品によって扱いが変わります。明るいシルバーは淡色、濃いガンメタリックは濃色として扱われることが多いですが、統一された基準はありません。用品のパッケージにある色の例を確認してください。
濃色車用のワックスを淡色車に使ってもいいですか?
塗装を傷めることはありません。ただし濃色車用は研磨力を抑えているものが多いため、淡色車で目立ちやすい水垢を落とす力は弱めです。逆に淡色車用を濃色車に使うと、製品によっては細かい傷が増えて見えることがあります。
黒い車は本当に傷が多いのですか?
傷の量そのものは色で変わりません。同じ傷が、黒だと見えて、白だと見えないだけです。ただし「見えるから気になって磨く」という行動につながりやすく、結果として塗装が薄くなることはあります。
白い車の黄ばみは、コーティングで防げますか?
紫外線による塗装自体の変化は、被膜があるだけで進み方が変わります。ただしすでに黄ばんでいるものが白く戻るわけではありません。状態によって磨きで改善できる場合があるので、実車を拝見してご案内します。
納車前に相談してもいいですか?
むしろそのほうが良いタイミングです。洗車傷がつく前に施工したほうが、下地処理の工程が短く済みます。色が決まっていない段階のご相談も承ります。
まとめ|色は好みで選んで、手入れは仕組みで解決する
- 淡色車は明るい色、濃色車は暗い色。境目は決まっておらず、製品によって扱いが違う
- 用品が分かれているのは、傷の見え方が色で違うから
- 手入れが楽なのはシルバー・グレー。いちばん手がかかるのは黒
- 「黒に撥水はだめ」ではなく、屋外で濡れたまま乾く時間が長いかどうかで選ぶ
- 決め手は色ではなく、保管環境と洗車の頻度
手入れが楽だからという理由だけで、本当に乗りたい色を諦めるのはもったいないと思います。今のコーティングやプロテクションフィルムを使えば、維持が難しいとされる黒でも十分に保てます。
アルファは東京・足立区で年間1,000台以上を施工しています。選んだ色と保管環境をお聞きして、必要な手当てをご提案しますので、納車前でもお気軽にご相談ください。
