【欧州車の白サビ徹底除去】アルミモールの白サビを本気で落とし復活させる方法
ある程度使用年数の経過したベンツやBMWでよく見られる、ドアモールの白い斑点。
この斑点は白サビと呼ばれ、ボディがどんなに綺麗でもこれがあるだけで全体の印象が古びて見えてしまいます。
白サビは頻繁に洗車をしていてもガレージで屋内保管していても、無関係に発生してしまいます。
しかし不思議と国産車ではほとんど見かけません。
国産車よりも高価格で高品質なパーツが使われていることも多い欧州車なのに、なぜなのでしょうか。
それにはちゃんとした理由があります。
欧州車ばかりに発生する理由がわかっているなら、対策方法ももちろんあります。
この記事では欧州車の天敵である白サビについて徹底解説していきます。
なぜ欧州車にだけ発生するのか
冒頭でも記述しましたが、このドアモールの白サビは国産車ではほとんど発生しません。
それは一概に国産車のモールが優れているというわけではなく、素材と加工方法の違いによるものです。
まずはそちらを解説していきます。
欧州車のモールにはアルミニウムが使われている
欧州車のドアモールは主にアルミニウム合金にアルマイト加工を施したものが使われています。
アルマイト加工とはアルミニウムに施す表面処理で、表面の変色や腐食を防ぎ、耐摩耗性を高めることができます。
一方国産車のドアモールは主に樹脂や鉄にクロームメッキ加工が採用されています。
こちらも変色や腐食に強く、非常に硬く頑丈な被膜が特徴です。
この2つを比較すると、アルマイト加工はクロームメッキ加工に比べて白サビに弱くなっています。
ではなぜ欧州車はわざわざ白サビに弱いアルマイト加工を採用しているのでしょうか?
それは日本とヨーロッパの気候の違いが関係しています。
日本はヨーロッパに比べ湿度が高い
落ち着いた雰囲気とアルミ削り出しのような高級感が特徴的なアルマイト加工ですが、国産車に採用されない大きな理由は、水分に弱いこと。
クロームメッキ加工に比べてアルマイト加工は水分の多い環境下ではすぐに白サビが発生してきます。
そのため湿度が低く乾燥したヨーロッパの気候での使用を想定している欧州車を日本の気候の中で使用すると、早ければ新車から2年もすれば目立ってきてしまいます。
では実際に発生してしまった白サビをどのように解消すればいいのでしょうか。
白サビを落とす方法
原因がわかったところで、じゃあベンツやBMWには乗らないというわけにはいきません。
実際に今使用中の車に白サビが発生してしまっている方のために、除去の方法を解説していきます。
白サビが軽度の場合はケミカルを試す
軽度の白サビであれば市販のアルミ錆取り剤で除去できる場合があります。
使用法は基本的に塗って放置して拭き取るだけの商品が多く、簡単に試すことができます。
欧州車の白サビは対策しない限り必ず起こるので、自分で洗車を自分する方であれば1本持っておいてもいいかもしれません。
ケミカルで落ちない場合は磨いて削り落とす必要があります。
重度であれば後述しますが、番目違いのペーパーを用意したり根気が必要な作業となってしまいます。
軽度の白サビであれば家庭用のメラミンスポンジで落ちることもあります。
こちらは傷つきづらく、数百円で試せるためおすすめです。
重度の場合は磨いて削り落とす
写真のように時間が経過してしまった重度の白サビの場合は、コンパウンドや耐水ペーパーなどで削る必要があります。
状態がひどければ耐水ペーパーは400番くらいから始め徐々に番目をあげて、2000番くらいまで磨いてからコンパウンドで仕上げれば綺麗になります。
ホルツ社が販売しているドアモールコート剤には320番、600番、1200番、3500番が同梱しているようです。
注意点として、粗目のペーパーで力を入れすぎてしまうと下地がむき出しになってしまいます。
こうなってしまうと取り返しがつかないので、慎重に磨きましょう。
不安であればカーコーティング専門店に相談してみましょう。
白サビを発生させないためには
欧州車を日本で長く乗ればいつかは必ず白サビが発生します。発生を遅らせたり、せっかく磨いたモールに再発させないためのポイントを3点ご紹介します。
コーティング
日本の多湿な気候に反応して白サビが発生しているなら、直接空気に触れさせなければ当然発生しづらくなります。
そのためまずおすすめの方法はコーティングをかけること。
モールの表面にコーティング被膜を作ることで白サビの発生を遅らせることができます。
基本的にはボディと同様のコーティング剤でも問題ありませんが、専門店ではアルミモール専用のコーティング剤を用意している場合もあります。
すでに発生してしまった白サビがある場合は、専門店でモール磨きとモールコーティングをしてもらうのが一番おすすめの対処法となります。
デメリットは、コーティング被膜は目に見えないため再施工のタイミングが判断しづらいことです。
施工店に駐車環境などを伝えて、再施工の頻度を相談しましょう。
プロテクションフィルム
透明なフィルムでモールを包んでしまうプロテクションフィルムも空気に触れづらくなるため、白サビの発生を大幅に遅らせることができます。まだ白カビが発生していない新車のタイミングであれば一番おすすめの対策です。
デメリットは、コーティングに比べ施工費用が高額なこと。
しかしコーティングに比べフィルムは厚みがあるため効果は高く、剥がせば元通りになるのも大きなメリットといえます。
ラッピングフィルム
ラッピングフィルムを貼ってしまうのもひとつの手です。
透明なプロテクションフィルムと違って様々な色から選べるため、ボディカラーと同じにして統一感を出したい方やオリジナリティを出したい方におすすめです。
注意点として、ラッピングフィルムを貼った場所は下地の凹凸が非常に目立つため、フィルムを貼れば見えなくなるとしてもすでに白サビが発生している場合は磨きが必要となります。
その場合ラッピング施工費用のほかにモール磨き費用がかかるため、トータルの費用が高額になるケースもあります。
ルーフレールの白サビについて
ワゴン車などによくあるこのルーフレールもドアモールと同じアルマイト加工が施されていることが多く、ドアモールに白サビが発生している場合はルーフにも目立っている場合があります。
直射日光かつ水滴が残りやすいルーフにあるため側面よりも劣化が早く、ドアモールよりも重度の白サビが付着しているケースが非常に多いです。
重度の白サビは磨いて落とすのも大変なため、ひどくなる前に定期的に磨くかコーティングでの予防がおすすめです。
欧州車の白サビ徹底除去のまとめ
今回はベンツやBMWによく見られる、欧州車特有のモールの白サビについて解説してきました。
ここまでの記事だけ読むと一見欧州車のアルミモールは良いところがないように見えますが、実は違います。
確かに白サビが発生してしまったアルミモールは磨くしかありませんが、磨けば消せるとも言い換えられます。
事実、国産車に多く採用されるクロームメッキ加工のモールは磨くことができません。
傷だらけになってしまい、元の状態には戻らないからです。
そのため傷が入ってしまった場合は部品交換以外に手段がないのです。
どちらも一長一短あるため、モールがアルミだからという理由で欧州車を避ける必要は一切ありません。
予防や対策によって、どんな車も美しさを保つことができます。
カーコーティングの専門店であればボディ以外にもメッキモールや未塗装樹脂などに起こりやすい汚れの対処方法や予防策の知識が豊富にあるため、気になることは何でも相談してみてください。
【受付】9:00〜18:00(平日)
\ 15秒でカンタン登録! /