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コーティングの上にワックスは必要?重ねるとどうなるか・代わりにやること

車のワックスはカーコーティング後に使っても良い、悪い?

「コーティングをしたけど、ワックスもかけたほうが艶が出る?」
「コーティングの上にワックスを塗ったら、かえって悪い?」

先に結論をお伝えします。コーティングの上にワックスは、基本的に必要ありません。艶も撥水も、コーティングの膜がすでに持っているからです。ワックスを重ねると、油分がコーティングの撥水を鈍らせ、汚れを呼び、次に磨くときの手間を増やします。

ただし、「艶を足したい」「撥水が落ちてきた気がする」という気持ちはよく分かります。この記事では、ワックスとコーティングの違い、重ねるとどうなるか、代わりに何をすればよいか、そしてワックスを使ってよい例外を、東京・足立区のコーティング専門店アルファが解説します。

目次

ワックスとコーティングは「同じ役目の、別の道具」

車用の固形ワックス

どちらも「塗装の上に薄い層を作って、艶を出し、汚れと水を弾く」ための道具です。役目は同じ。違うのは、層の材料と、持つ期間です。

ワックスとコーティング、何が違う? 比べる点 ワックス コーティング 層の材料 油(カルナバ蝋・合成の油分) ガラス質・セラミックの硬い膜 持つ期間 数週間〜2か月 1〜5年以上 艶の性格 しっとり濡れたような艶(油の艶) 硬質で透明感のある艶 手間 洗車のたびに塗り直す 洗うだけ(年1回のメンテナンス) 同じ役目なので、両方やる意味は薄い。コーティングをしたら、ワックスは「卒業」でよい

ワックスは「その場しのぎの艶」、コーティングは「年単位の保護」。役目が重なっています

ワックスは油の層。だから艶は出るが、すぐ落ちる

ワックスの主成分は、カルナバ蝋(ヤシの葉から採る天然の蝋)や合成の油分です。塗装の上に薄い油の膜を作るので、濡れたようなしっとりした艶が出て、水も弾きます。ただし油なので、雨と洗車、そして紫外線で数週間〜2か月ほどで流れ落ちます。「洗車のたびにワックス」が必要なのは、このためです。

もうひとつ、油の層は汚れを吸着します。ワックスをかけた直後は水を弾きますが、排気ガスや花粉が油分に付くと、そこから水シミや黒ずみになります。艶の代わりに、汚れやすさも一緒についてくる、というのがワックスの性格です。それでも根強い人気があるのは、塗った直後の「濡れたような艶」が分かりやすいからです。

コーティングはガラス質の膜。艶も撥水も、もう持っている

ガラスコーティングやセラミックコーティングは、塗装の上にガラス質・セラミックの硬い膜を作ります。厚さは1ミクロン前後と薄いですが、化学的に塗装と結びついているので、雨や洗車では流れません。持ちは種類と環境で1〜5年以上。艶・撥水・汚れの落ちやすさは、この膜がすでに持っています。

つまり、コーティングをした車は、ワックスがやっていた仕事を膜が引き受けている状態です。ここにワックスを重ねても、膜の艶の上に油の艶を乗せるだけで、増える効果はほとんどありません。コーティングの種類ごとの違いは車のコーティングの種類 完全比較ガイドにまとめています。


コーティングの上にワックスを塗ると、何が起きるか

カーコーティング後のワックス使用のメリットとデメリット

「重ねても効果が薄い」だけなら、害はありません。問題は、重ねることでコーティングの良さを消してしまうことです。

コーティングの上にワックスを重ねると 塗装 コーティングの膜(撥水・艶はここにある) ワックスの油の層(上に乗るだけ) ① 撥水が鈍る 油が膜の撥水を覆い 水玉が転がらなくなる ② 汚れを呼ぶ 油に花粉・排気ガスが付き 黒ずみ・水シミに ③ ムラになる 膜の上では油が均一に 伸びず、まだらに見える ④ 次の手入れが大変 メンテナンス前に油を 落とす工程が増える コーティングの膜そのものが壊れるわけではない。ただ、良さを覆い隠してしまう

膜は無事でも、上に油が乗ると「コーティングをした意味」が薄れます

撥水が鈍り、汚れを呼び、ムラになる

コーティングの撥水は、膜の表面が水を弾く性質から来ています。その上に油の層が乗ると、水は油の層に当たるので、膜の撥水は隠れます。ワックスの撥水は数週間で落ちるので、結果として「コーティングしたのに、すぐ撥水が落ちた」ように感じることになります。

油の層は汚れも吸着します。花粉や黄砂、排気ガスの粒が付き、そこに雨が乾くと水シミになります。コーティングだけなら水洗いで落ちていた汚れが、油に絡んで落ちにくくなる。しかも、硬い膜の上では油が均一に伸びにくく、拭き取りの跡がまだらに残ることもあります。黒や紺の車では、このムラが日なたではっきり見えます。

「コーティングが剥がれる」ことはない。でも、いいことも起きない

安心していただきたいのは、市販のワックスを塗ったからといって、ガラスやセラミックの膜そのものが溶けたり剥がれたりはしないことです。研磨剤(コンパウンド)入りのワックスで強く擦った場合は別ですが、ふつうのワックスなら膜は無事です。

ただ、膜が無事でも、良さは覆い隠されます。撥水が鈍り、汚れを呼び、次のメンテナンスでは先に油分を落とす工程が増える。「害はないが、得もない。手間だけ増える」——これが、コーティングの上のワックスの正直な評価です。せっかく払った施工費を活かすなら、ワックスは棚に戻してください。


「艶を足したい」「撥水が落ちた」ときに、代わりにやること

洗車後の濡れたボディ

ワックスをかけたくなるのは、たいてい「艶が落ちた気がする」「水を弾かなくなった」ときです。その原因のほとんどは、膜が弱ったのではなく、膜の上に汚れが積もっていることです。やることは3つです。

1. まず「正しく洗う」。それだけで艶と撥水は戻ることが多い

コーティングの撥水が落ちたように見えるとき、膜の上には水垢のミネラルや排気ガスの油膜が薄く積もっています。これを落とせば、膜の撥水はそのまま戻ります。たっぷりの水で砂を流し、中性シャンプーの泡で洗い、乾く前に拭き取る。この基本の洗い方で、多くの車は「あれ、まだ弾く」となります。

洗っても戻らないときは、膜の上の汚れが固着しています。この段階で必要なのはワックスではなく、コーティング専用のメンテナンス剤か、施工店でのメンテナンスです。洗い方の詳細はプロが教える「どこよりも正しい洗車の教科書」にまとめています。

2. 艶を足すなら「コーティング対応のメンテナンス剤」

洗車後にもう一段艶を足したいときは、ワックスではなく、コーティングの上に使うことを前提に作られたメンテナンス剤(トップコート剤)を使います。油ではなく、コーティングと同じ系統の成分で薄い層を補うので、撥水を鈍らせず、ムラにもなりにくいのが違いです。

アルファで施工したお客様には、施工した膜に合ったメンテナンス剤と使い方をお伝えしています。市販品を選ぶ場合は「コーティング施工車用」「ガラスコーティング対応」と書かれたものを選び、研磨剤(コンパウンド)が入っていないことを確認してください。研磨剤入りは、膜を削ってしまいます。

3. 半年〜1年に一度、施工店でリセットする

自分で落とせない汚れは、施工店のメンテナンスで落とします。膜の上に積もった水垢や油膜を専用の薬剤で取り除き、撥水を整えるので、施工直後に近い状態に戻ります。磨き直すような大がかりな作業ではないので、時間も費用も施工時よりずっと小さく済みます。

アルファでは、施工後のメンテナンスプログラムをご用意しています。「撥水が落ちた」「艶が鈍い」と感じたら、ワックスを買う前に一度ご相談ください。放置して水垢が食い込んでからだと、次は磨きからやり直しになります。詳しくはカーコーティングのサービス内容をご覧ください。


ワックスを使ってよいのは、こんなとき

車の艶出し

ワックスそのものが悪いわけではありません。使いどころがあります。

  • コーティングをしていない車:ワックスは、手軽に艶と撥水を得るいちばん簡単な方法です。数週間ごとの塗り直しが苦でなければ、十分に有効です
  • コーティングの寿命が切れた車:3〜5年経って膜がほぼ無くなった車なら、次のコーティングまでのつなぎにワックスを使っても構いません
  • ワックスをかける作業そのものが好きな方:手をかける時間が楽しみなら、それは立派な理由です。ただしコーティング車には「コーティング対応」の製品を選んでください

逆に、施工から1〜2週間以内の車には、どんなワックスも塗らないでください。膜が固まりきる前に油を乗せると、固まり方にムラが出ることがあります。この期間にやってはいけないことは施工後1週間の禁止行動5選にまとめています。


コーティングとワックスについて、よくあるご質問

コーティング施工後のメルセデス・ベンツ G400d

ワックスをかけたあとにコーティングはできますか?

できますが、先にワックスを完全に落とす必要があります。油分が残っていると、コーティングの膜が塗装に密着せず、早く剥がれる原因になります。アルファでは施工前の洗車・脱脂・磨きでワックスを取り除いてから塗るので、そのままお持ちいただいて構いません。

セラミックコーティングの上にもワックスはダメですか?

同じです。セラミックはガラスより厚く撥水も強いので、ワックスを重ねる意味はさらに薄く、油で撥水を鈍らせるデメリットのほうが大きくなります。艶を足したいときは、セラミック対応のメンテナンス剤を使ってください。

「コーティング剤」と書いてある市販のスプレーはワックスと違うのですか?

製品によります。名前が「コーティング」でも、中身が油分中心ならワックスと同じ性格です。「コーティング施工車用」「研磨剤なし」と書かれたものを選んでください。迷う場合は、施工店に製品名を伝えて聞くのが確実です。

洗車機のワックスコースは使っていいですか?

おすすめしません。洗車機のワックスは油分を吹き付けるもので、コーティングの撥水を鈍らせます。加えてブラシで細かい傷も入ります。使うなら、ブラシの無い高圧洗浄タイプで、ワックスコースは選ばないでください。


まとめ:コーティングをしたら、ワックスは卒業でいい

セラミックコーティング施工後の黒いメルセデス・ベンツ
  • コーティングの上にワックスは基本不要。艶も撥水も、膜がすでに持っている
  • 重ねると、撥水が鈍り、汚れを呼び、ムラになり、次の手入れが増える。膜は壊れないが、得もない
  • 艶や撥水が落ちたら、まず正しく洗う。足すなら「コーティング対応のメンテナンス剤」。落ちなければ施工店でリセット
  • ワックスを使ってよいのは、コーティングをしていない車、寿命が切れた車、つなぎの期間

「ワックスをかけないと不安」という方は、その不安の正体がたいてい「洗い方」にあります。写真をお送りいただければ、膜が残っているか、洗えば戻る状態かをお伝えします。

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