【おしゃれは足元から】ホイールのコーティングの必要性と注意点
カーコーティングによってボディが綺麗になると、他の箇所が余計に気になってくることがあります。
中でも特に気になる方が多いのがホイールではないでしょうか。
ボディと同様に外観の印象を大きく左右する大事なパーツです。
ホイールは車の中でもっともカスタムされることの多いパーツのひとつです。
純正でもメーカーのオプションであったり車のグレードによって別のホイールが設定されていることも多くあります。
車好きの方にとってホイールはこだわりポイントのひとつとなっているでしょう。
お気に入りのホイールをかっこよく綺麗に保ちたい方のためのひとつの選択肢。
ここではホイールのコーティングに焦点をあてて、その必要性と綺麗に保つためのコツをご紹介していきます。
ホイールコーティングの必要性
ホイールは車の中で最も汚れが溜まりやすい箇所です。
ボディは綺麗なのにホイールだけ黒く汚れてしまっている車を皆様も見たことがあるかと思います。
洗車してもすぐに汚れてしまう原因は、車の構造に大きく関わってきます。
ホイールにつく汚れの種類
1. ブレーキダスト
ホイールの汚れの主な原因はブレーキダストと呼ばれるものです。
車のブレーキにはディスク式とドラム式の2種類があります。
詳しい構造は割愛しますが、どちらの方式も回転している金属を摩擦による抵抗力によって減速を行うシステムのため、その際に金属は細かく削られます。
その細かい粒子がブレーキダストの正体です。
特にスポーツカーや高い速度域での使用が想定される欧州車は、制動力を高めるために削れやすい素材が使われています。
そのためブレーキダストの多く非常に汚れやすくなっていると言えます。
2. ピッチ・タール
もうひとつ大きな原因としてピッチ・タールがあります。
ピッチ・タールとは炎天下で柔らかくなったアスファルトに含まれる油分にほこりやタイヤカスなどが混じった汚れです。
主にバンパーなど路面に近い箇所に付着しやすく、ホイールも同様です。
油分を多く含むため雨が降っただけでは流れてくれないのも汚れが残る原因です。
3. 泥汚れ
一番わかりやすい原因として泥汚れがあります。
雨天時の走行を避けていても雨上がりの水たまりや未舗装道路の走行などでもついてしまうため、なかなか避けることが出来ない汚れです。
4. 融雪剤
降雪地帯では特に冬季になると道路上に融雪剤が撒かれます。
主な成分は塩化カルシウムや塩化ナトリウムといった塩がメインとなります。
水の融点を下げて凍結を防ぐ目的ですが、この塩分はホイールを腐食させる効果があります。
鉄と違ってアルミの腐食は見た目にわかりづらいですが、内部から先に侵食してしまうのでこちらは特に放置厳禁となります。
汚れの対策
走行中に付着する汚れのほとんどは有機質の汚れです。
有機質の汚れは有機質の物質を寄せ付けてしまうため、無機質のガラス被膜を形成するガラスコーティングが現在のカーコーティング界の主流となっています。
このガラスコーティングはホイールにも施工することが出来るのでしょうか?
答えはYES。ガラスコーティングはホイールにも施工することができます。
施工することでホイール表面にガラス被膜を形成され、有機質の汚れ全般が付着しづらくなります。
洗車以外では唯一といえるホイールの汚れ対策でしょう。
ホイールコーティングの必要性
上記のように、ホイールのコーティングは頻繁な洗車以外では唯一の汚れ対策といえるため非常に効果的と言えます。
実際ホイールに付着する汚れのほとんどはコーティングによって予防対策が可能なものばかりです。
しかしホイールだからこその注意点もあるため、次項ではそちらを解説していきます。
ホイールコーティングの注意点
ホイールを綺麗に保ちたいならばコーティングは最適な選択と言えます。
しかしコーティングをしておけばなんでも大丈夫というわけではなく、ボディとは違う箇所だからこその注意点も多くあります。
汚れが付着しないわけではない
ホイールという部位はブレーキを掛ければブレーキダストが発生し、走行中の路面から近く地面からの巻き上げも起こります。
そのためコーティングをしていても汚れの付着は避けられません。
コーティングの真価はその先で、付着した汚れが非常に落ちやすくなるところにあります。
コーティングが施されたホイールは特殊な溶剤を使わなくても、洗車の際にある程度の水圧をかけてあげるだけでみるみるうちに汚れが落ちていくはずです。
洗車が楽になることが最大のメリットなので、そもそも洗車を全くしない方は効果を実感しづらいかもしれません。
市販のホイールクリーナーが使えなくなる
市販のホイールクリーナーはブレーキダストやピッチ・タールといった頑固な汚れを落とす目的の製品のため成分が強いものが多いです。
そのためホイールに施したコーティング被膜にダメージを与える場合が多く、使わないほうがいいでしょう。
またホイール用であってもブラシで擦ってしまうような洗い方はNGとなります。
コーティング施工済みであれば上記のように水で流すだけでも綺麗になることが多いため、不必要な溶剤は使わないことがおすすめです。
水洗いだけで落ちない汚れについては中性のコーティング車用のシャンプーであれば基本的に問題はありませんが、気になる方は施工店に確認しましょう。
コーティング剤によっては逆効果なことも
コーティング剤には有機系と無機系の2種類があり、有機系のコーティングは有機物汚れを寄せ付けてしまう性質があります。
ホイールに付着しやすい地面から巻き上げる汚れはほとんどが有機系の汚れのため、ホイールには有機系コーティングは向かないと言えます。
ホイール用として販売されているコーティング剤であれば考慮されていると思いますが、ボディ用のコーティング剤をそのまま使えるかとお考えの方は注意が必要です。
もちろん有機系コーティング剤が一概に悪いわけではなく、無機系には出せないしっとりとした光沢はボディのツヤ出しにはぴったりです。
ホイール用や樹脂用など専用コーティング剤は数多くありますが、このような理由で使い分けられています。
ホイールコーティングの費用
ホイールコーティングの費用や施工期間は依頼する店舗によって様々で、4本で10,000円~80,000円程度とかなり価格差があります。
これはコーティング剤の差もありますがそれだけでなく、施工内容のよって大きく違いがあります。
もっとも大きな差は、ホイールの脱着を行うかどうかです。
ホイールを外して施工すれば通常手の届かない内側や裏側、ブレーキキャリパーなど同時に施工が可能となります。
しかしジャッキアップの設備や整備の技術が必要かつ施工時間が増えるため、費用も高額になってしまいます。
参考までに当店では、ホイール脱着なしのリーズナブルなメニューと脱着ありでタイヤハウス内までコーティング施工するプレミアムホイールコートをご用意しています。
他の価格差の要因としては、単体で頼めるかオプションかの違いもあります。
特にコーティング専門店はボディのコーティングの施工を前提として、ホイールはあくまでオプションとして料金設定している場合もあります。
ホイールのみコーティングしたい場合は事前に施工店に確認することをおすすめします。
まとめ
ホイールは汚れやすい箇所だからこそコーティングの効果が実感しやすいため、ボディのコーティングの際には一度検討してみてはいかがでしょうか。
本コラムではコーティングによる汚れ防止効果についてをメインに紹介してきましたが、それ以外の大きな効果もあります。
それは見た目です。コーティングを施したアルミホイールは艶感や光沢があり、非常に美しくなります。
特に黒系のホイールやスパッタリング加工されたメッキ系のホイールは効果が実感しやすく、ボディと一緒に施工することでまさにワンランク上の輝きが手に入ります。
新車であれば腐食や汚れ防止になり、使用過程車であれば輝きの復活にもなるホイールコーティング。
次回のコーティングのタイミングで是非一度検討してみてはいかがでしょうか。
最後までご覧いただきありがとうございました。