【2023年最新】カーコーティング施工後の正しい洗車方法をプロが徹底解説

テスラモデル3に洗車泡が乗っている様子

コーティングをしておけば洗車は必要ない!と思っていませんか?
確かに大雨が降れば一緒にボディの汚れが流れ落ちる効果もあります。
しかしどんなに高価なコーティングをしても汚れは蓄積していきますし、洗車はかならず必要です。

本記事ではコーティング施工済みの車の正しい洗車方法を解説していきます。
正しい洗車をすることでコーティングの寿命は延び、長期間美しさを維持することが可能です。
水洗いの仕方やシャンプーの選び方、コツやポイント、やってはいけないことなどを徹底解説!

目次

正しい水洗いでの洗車方法について

水洗いのイメージ

コーティング後は水洗いで十分、と聞いたことがある方も多いと思います。
では具体的に水洗い洗車とはどのように行うのでしょうか?

たっぷりの水で流す

水洗い洗車

水洗い洗車とは読んで字のごとく、カーシャンプー等を使わず水のみでする洗車のことです。
ガラスコーティングの被膜は有機系の汚れを弾く性質があります。
日常的な使用で付く汚れはほとんどが有機系の汚れのため、水で流すだけでも流れてしまう場合が多いです。
ガラスコーティングの大きなメリットのひとつですね。

ポイントはとにかくたっぷりの水で流すことと、擦らない事。
擦らずに水圧だけで流し落とすイメージです。
写真のようなシャワーの水圧で流れなければ、シャワーヘッドは外してホースの水圧で流しましょう。
水の勢いを調整できるシャワーヘッドがあれば尚やりやすいです。

高圧洗浄機を使用する場合でも、ボディはかならずホースやシャワーで流してください。
ボディの上に砂や鉄粉が乗っている状態でいきなり高い水圧をかけてしまうと傷になる危険性が非常に高いです。
高圧洗浄機は便利ですが非常に強力なため、ホイールや下回りなどの洗車には便利ですがボディへの使用はなるべく避けましょう。

ルーフから流し始めて上から下に。
ボディを濡らすのが目的ではなく、ここで汚れを流し落とすためにしっかり全体に水をかけましょう。
しっかりとしたガラスコーティングがかかっていて長期間放置した汚れが無ければ、これだけでほぼ洗車は完了です。

次は、洗うことよりも大事かもしれない?拭き上げについてです。

水滴を絶対に残さない理由

洗車の拭き上げ

水洗いで汚れを流した後は拭き上げ。
柔らかいマイクロファイバータオルの、できればフチのない大判のものが望ましいです。
ボディとの接触回数を減らすことで線傷のリスクを下げることができます。
タオルは折り畳まずに広く使い、点でなく面で拭くイメージです。

そのあと最終的に水滴が一切残らないようにします。
水道水に含まれるカルキ成分がボディの上で乾いたときに水垢になってしまいます。
ブロアーやエアーコンプレッサーで水滴を飛ばしたり、カルキ成分を取り除くために純水機を使用するのも効果的です。

しっかり水で流し、しっかり拭く。水洗い洗車はこれだけです。
この拭き上げはシャンプー洗車でも洗車機の洗車でも同様に大事なので、セーム革や大判マイクロファイバータオルなどがあると非常に便利です。

では次にシャンプー洗車について解説していきます。

コーティング車におけるカーシャンプー洗車

カーシャンプー洗車のイメージ

コーティングがしっかり機能しているときは前述の水洗い洗車で十分なことが多いです。
しかし走行場所や保管環境によって、水洗い洗車だけでは落としきれない汚れも付着してきます。
そんなときはカーシャンプーを使ってしっかり汚れを落としましょう。

カーシャンプー洗車にも正しい手順があります。
正しく行うことでボディを傷つけずしっかりと汚れを落とすことができます。
定期的な洗車はコーティングを長持ちさせる秘訣でもあるので、効果的に美しいボディを保ちましょう。

カーボディーを水洗い

水洗い洗車イメージ

水洗い洗車と同様に、たっぷりの水をかけてボディをしっかり流します。
ここで砂やほこりが残っていると、スポンジで擦った際に傷が出来てしまいます。
どんなに高額なコーティングをしていても、砂や石で傷つかないほどの硬度のコーティングは現在のところありません。

水洗いはシャンプー洗車の下地処理です。
コーティング同様、同じ工程でも下地処理を丁寧にするかしないかで最終的な仕上がりに差が出ます。

タイヤホイール洗浄

ホイール洗浄

足回りには泥や砂、ブレーキダスト等、頑固な汚れが集まりやすい箇所でもあります。
市販のホイールクリーナーは頑固な汚れを落とすためにアルカリ性の成分のものが多くなっています。

アルカリ性の溶剤は汚れ落としとして非常に強力な効果を発揮しますが、同時にコーティング被膜にもダメージを与えてしまう可能性があります。
ホイールにもコーティングをしている場合は注意が必要なため、その際は中性のものを使用するか専門店に相談しましょう。

先述の通り市販のホイールクリーナーはアルカリ性の商品が多く、アルカリ性はコーティング被膜にダメージを与えます。
成分だけでなく、ホイールやタイヤには多くの砂や泥が含まれるため同じスポンジを使うことでボディに傷がつく可能性があります。
ホイールを洗ったブラシやスポンジはボディには絶対に使用せず、必ずボディ用と足回り用を分けるようにしましょう。

カーシャンプー洗浄

シャンプー洗車

つづいていよいよボディのシャンプー洗車です。
市販のカーシャンプーには「コーティング車用」などの商品も多く、どれを選んでいいかわかりづらいですよね。
選ぶポイントはたったの3つ。

・成分が中性のもの

・WAX成分が入っていないもの

・コンパウンドが入っていないもの

WAX成分やコンパウンド、酸性やアルカリ性の成分はいずれもコーティング被膜にダメージを与える場合があります。
汚れの成分に応じて正しく使えば効果的ですが、不安な場合は上記を参考に選んでみてください。

シャンプーはよく泡立てて、泡をボディのうえにたっぷり乗せて汚れを浮かせて撫で取るイメージです。決してスポンジで擦り落そうとしないでください。

フォームガンを使ったカーシャンプー散布

写真のようにフォームガンを使用するのも効果的です。
ボディ全体を泡で包み汚れを浮かせ、スポンジで撫でるだけで効率的に汚れを落とすことが可能です。

ここでの注意点は、ボディに泡が付着したまま乾燥してしまうとシミになってしまうこと。
真夏の直射日光の下やドライブ直後、ボンネットが温まっている状態での洗車は避けて泡は速やかに流しましょう。

カーシャンプーをしっかり流す

シャンプー後水で流す

シャンプー洗車が終わったらきれいに泡を落としましょう。
泡が残ったまま放置するとシミの原因になりコーティングの寿命が短くなります。
たっぷりの水で隅々までしっかりと流す。
神経質になりすぎるくらいがちょうどよいです。

水分が残らないように拭き上げる

洗車後の拭き上げ

水洗いと同様に、拭き上げはしっかり完璧に行いましょう。

ドアヒンジ等しっかりきれいに拭き取る

ドアヒンジ部の拭き上げ

ボディをすべて拭き取ったら、ドアヒンジやホイールに残っている汚れや水をふき取りしましょう。
ドアヒンジは気が付きにくいところでもありますが、洗車の度に軽く拭くだけでもある程度綺麗を保てます。
ずっと放置していると頑固な汚れが固着してしまい、大掛かりな細部洗浄が必要になります。

また細部の汚れをしっかりとらないと、雨天時に汚れを含んだ水が垂れて来てボディーに付着してしまい、コーティング被膜や塗装の劣化の原因になる場合もあるため注意しましょう。

コーティング車の洗車でやってはいけない事

虫が付着している写真

さて、ここまでコーティング施工車両の洗車の仕方について触れてきましたが、洗車の際の注意点についてまとめておきます。

①ボディに水がついたまま放置し乾燥させること

②乾いたタオルでいきなり乾拭きすること

③ボディに付着した虫や鳥の糞を放置すること

大きく上記の3点を詳しく解説していきます。

ボディに水がついたまま放置すること

ボディに水が乗っている状態

洗車の仕方の部分でも触れてますが、洗車後はボディの上に水は絶対残さないようにしましょう。
特にガラスコーティング被膜は無機汚れであるイオンデポジットが付着しやすい特徴があります。
イオンデポジットとは水に含まれるカルキ等の成分がボディに残り水垢になってしまうことを言います。
直射日光下では水滴が乾燥しやすくイオンデポジットが出来やすいため、水滴はかならず拭き取りましょう。

乾いたタオルでいきなり乾拭きすること

乾拭きのイメージ画像

水洗い前のボディの乾拭きは厳禁です。
砂や埃を噛んだ状態でボディ表面を撫でることはヤスリでボディを削る行為と変わりません。

ボディに付着した虫や汚れを放置すること

虫が付着したまま放置したボディ

車のコーティング後は虫の死骸や鳥の糞をできるだけ早く取り除くことが重要です。
これらに含まれるシュウ酸カルシウムやタンパク質はクレーターを誘発させるコーティングの天敵です。

まだ付着して間もないものであれば柔らかいクロスを塗らして拭き取る。
時間が経って硬くなってしまったものに関しては水が滴る程度にしっかりと濡らしたティッシュやキッチンペーパーを当該箇所に張り付けて5分から10分程度おき、ふやけたところをきれいに拭き取る方法がオススメです。
間違ってもごしごしと擦るような落とし方はしないようにしましょう。

まとめ

洗車のイメージ写真

いかがだったでしょうか。
コーティング後のお手入れは簡単なケースのもあればとても複雑で面倒なケースもあります。
それらの判断材料としてこの記事が役に立てば幸いです。

特に今回多く触れたのが、洗車後の水を残さないという点について。
これは我々プロも気をつけている、最も重要だといっても過言ではないポイントのため特に注意してもらえると嬉しいです。

文中だけでも高圧洗浄機、ブロアー、エアーコンプレッサー、フォームガン、セーム革、大判マイクロファイバータオルなど。
スポンジの使い分けなども含めれば、正しい洗車にはたくさんの道具が必要になります。
すべてを自身で用意するのは難しいと思いますので、メンテナンスも任せられる専門店でコーティング施工するのもひとつの選択肢です。

コーティング施工有無に関わらず車両の日常的なメンテナンスは欠かせませんが、コーティング施工車両にはコーティング施工車両に合ったメンテナンス方法があります。
このコラムをきっかけに皆様の愛車が美しく長く保たれることを願っております。

最後までお読みいただきありがとうございました。
良きカーライフを!

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