【業界裏話】新車なのにカーコーティングが必要な本当の理由をプロが解説

新車なのにカーコーティングが必要なのか。プロが徹底解説

新車を購入した際にカーコーティングを提案された経験はありませんか。
こんなにもきれいなのにコーティングしないといけないのか。カーディーラーが支払総額かさ増しするために言ってきているのではないのか。
そう疑ってしまいますよね。

各々が持つ車に対する価値観によって異なる問題ではありますが、新車だからカーコーティングはしなくてもよいという認識は実は大きな間違いです。
当コラムでは「新車だからこそ」カーコーティングをするべきなのだというポイントについて深く掘り下げて説明していきたいと思います。

目次

新車の定義とは

そもそも何故新車にカーコーティングをするべきなのか。
そこに詳しく触れる前にまずは新車の定義について説明しなければなりません。
皆さんの中での新車とは、工場で組み立てられた出来立てほやほやの車がそのまま自分の手元に納車されるとお思いになられているかと思います。

ところが、実際はそうではありません。
ここでいう新車の定義とは、陸運局に届け出て最初に登録されるまでの期間の事を指します。
一度登録をしてしまえばその車は中古車になります。

つまり、新車とはあくまで登録をしているかしていないかの区別するための呼称であり、出来立てほやほやの新しい車であるとは限らないということなのです。
上記の内容を踏まえ、何故新車にカーコーティング施工をしたほうが良いのかを解説していきます。

なぜ新車にカーコーティングを施工するべきなのか

各メーカーの工場で作られた車は、新規の契約があり登録されるまでの間、特定の場所でプールされます。
その期間は車種にもよりますが、長いものですと数か月もの間保管されていることもあります。
プール場所は屋外であることが多く、保管期間中車は雨ざらしによるダメージや、紫外線、酸化、黄砂によるダメージを直に受け続けています。また、輸入車に関しては海外からの輸送過程でのダメージもあります。

そのそうな過酷な環境下に置かれていたにも関わらず実際に皆様のもとに納車される際には簡易的な洗車のみで届けられることが多く、実はよくみると小傷だらけなんてこともあります。
以上の事から新車を購入し手元に納車されるまでの経緯を考えてみれば新車にこそコーティングをしなければ。
という気にもなりますよね。ここからは新車時にコーティングをするべき人、そうでない人について触れていきたいと思います。

新車時にカーコーティングするべき人、そうでない人

我々プロが考える新車にカーコーティング施工をする意義とは、車を「ラインアウト」、所謂工場の製造ラインを出た直後のボディに戻すことにあります。
しかし、全員が全員高額な施工代金を払ってそこまでのクオリティに仕上げる必要があるのかといえばそうではありません。
記事冒頭でも簡単に触れた「車に対する価値観」によって施工するか否かは変わってくるかと思います。

ここでは新車時のカーコーティングをするべき人とそうでない人について説明していきたいと思います。

施工しなくてもいい人

車は好きだけどあくまで道具。
移動手段、移動手段の域を出ない方。自身の生活環境や仕事柄、車が綺麗かどうかはそこまで関心がない方。
本命の車を購入する前に繋ぎで買った車やリセールバリューの高い車を短いスパンで手放す等、車を長期的に保有することを考えていない方。

これらの特徴に当てはまる方は当然ですが高額な施工料金を払ってカーコーティング施工する意味はないと筆者は考えます。

施工するべき人

車は道具ではなく、資産であり、趣味であり、大切に長く乗りたい方。
これらの考えを持つ方は新車時のコーティングは必須です。
よく、屋内保管だから、こまめに洗車やメンテナンスをしているから不要とおっしゃる方がいますがそれは大きな間違えです。

傷や汚れのリスクを極限まで低下させてくれるカーコーティングは自動車愛好家にとって必須といっても過言ではなく、また新車からボディケアをしっかりと行うことで手放すときにボディに蓄積されているダメージも段違いです。
さらにコーティングの下地作りの工程で行われる研磨作業によって納車されるまでの間に蓄積されたダメージも処理することができるのでまさに一石二鳥なんですよね。

新車カーコーティングの選び方

ここまで話しましたが、ではどこに新車コーティングを依頼すればいいのか。
沢山ありすぎてわからないですよね。
ここでは下記表をみながら【質】【金額】【依頼のし易さ】の三つの観点から解説していこうと思います。

ディーラー専門店大手フランチャイズ
★★☆☆☆★★★★★★★☆☆☆
金額★★☆☆☆★★★☆☆★★★☆☆
依頼し易さ★★★★★☆☆☆☆★★★☆☆

ディーラー

納車される際には施工が完了されており、車両の契約時に同時に依頼も行えるため、利便性及び依頼のし易さという点では最も優れています。
しかし、施工する担当、業者の質によって仕上がりが左右されやすく、ユーザー視点からみるとコストパフォーマンスが悪い傾向にあります。

専門店

カーコーティング専門で運営しているため、必要な設備や道具が揃っているため施工難易度の高いコーティングも対応可能。
誰もが納得できる質と安心感を重視したい方は専門店に依頼することをオススメします。
唯一のデメリットは費用が他と比較して高額になりやすいので予算に余裕がある、愛車に最高品質のカーコーティング施工をしたい方向けになります。

大手フランチャイズ

大手フランチャイズのメリットはその対応範囲は広さ。
使用するケミカルや施工手順などマニュアル化がされていて、コーティング施工者がどのエリアでも誰でも簡単に均一に施工できるのが売りです。
料金設定はサービス内容により低~高価格帯と幅広いのも特徴。店舗によって下地作り工程を行わないこともあり、他と比較すると新車コーティングには向かないかもしれません。

まとめ

如何だったでしょうか。
「新車」というワードから一見出来立てほやほやの綺麗な車が来ると思われがちですが、実は様々なダメージにさらされた状態で皆様の手元に納車されるということがお分かりいただけましたか。
固定観念を捨て、自身のライフスタイルに合った適切なボディケアで皆様の愛車が長く美しく保たれることを祈っています。

それでは、良きカーライフを。

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