【車をドライアイス洗浄】車のメンテナンスに特化したドライアイス洗浄とは

ドライアイス洗浄のイメージ画像

皆さんはドライアイス洗浄という洗浄方法をご存じでしょうか。車に関して有名な事例を挙げるとディーゼル車の煤の除去に使われているのは有名ではないでしょうか。今回の記事ではそんなドライアイス洗浄がディテイリング業にどう活かされていくのか、また現在はどのようなことに使われているのかを解説していきたいと思います。

目次

ドライアイス洗浄とは

これについて説明する前にまず、ドライアイスの特性について話さないといけません。ドライアイスは不燃性でありその温度は-79℃個体から気体に昇華しやすく、昇華した際のガスが0℃になるときに元の体積の750倍に膨れ上がります。この特性を最大限まで利用した剥離洗浄が「ドライアイス洗浄」です。-79℃のドライアイスを付着物に噴射することにより、基材の表面温度が急激に低下し、熱収縮(サーマルショック)を起こします。これにより汚れの付着力が弱まり、その隙間にドライアイスの粒子が入り込んで約750倍の体積膨張が発生し付着物を剥離するといった仕組みです。ドライアイスは気体へと昇華するので不要なものが一切残らないというのも大きな特徴の一つですね。

従来のサンドブラストとの違い

上でも説明した通り、ドライアイス洗浄はドライアイスの熱収縮、膨張する特製した剥離方法のため、表面の汚れた部分を研磨によって削り取る従来のブラストとは異なり、洗浄対象を傷つけにくいです。研磨していないので金属強度不足の心配がないですし、ちょっとした赤錆ならエアブロー感覚で飛ばすことだって出来ます。

ドライアイス洗浄の活用例

では、ドライアイス洗浄はどんなことに活用できるのか。その実例を以下に見ていきましょう。筆者自身、こんなところにも使うことができるのかと驚きました。

プラスチック、ゴムパーツ

金属だけでなく、プラスチックやゴムパーツにも利用可能です。驚きですよね。自動車のディテイリングにおいては汚れた樹脂パーツや足回り、エンジンルーム内のゴム、プラスチックパーツに使うことができます。

内装・布シート

繊維内の汚れを掻き出す効果もあるので、プラスチック製の合成繊維で出来たファブリックシートなどにも問題なく使用可能です。しかし、繊維の特性上、金属などの基材とは異なり大変デリケートなため、ドライアイス洗浄をしてしまうと劣化した繊維が切れてしまう可能性があります。オプション品でそろえることができるドライアイスの粒子をパウダー状にすることができるセットを購入するといいでしょう。現状では革シートを洗浄することはできないとされていますが今後は可能性があるかもしれませんね。

ディーゼル車の煤(スス)落とし

様々な汚れに対応することができるドライアイス洗浄。頑固なディーゼル車の煤清掃にも使用することができます。インテークマニホールド内で固着している煤を部品を傷つけることなく除去し、本来のパフォーマンスを取り戻すことが可能になります。筆者の知人の工場でもクリーンディーゼルの煤取りを生業としている方もいるくらいなのでかなり有効な手段なのだと思います。

ドライアイス洗浄が今どこで活躍しているのか

ここまででドライアイス洗浄がディテイリング業界で活躍している様子を解説していきましたが、他にはどんなことに使われているのでしょうか。業界でも知る人ぞ知る施工方法となっているドライアイス洗浄の活躍をご覧ください。

全国の鉄道車両の鉄粉・錆落とし

10年以上の実績を持ち、線路や車体等に付着する赤錆を落としてきました。車両整備や清掃で抱える課題について作業時間の短縮や水の使えない精密機器の洗浄のレベルアップに大きく寄与しています。

全国の自動車整備工場

赤錆だけでなく、様々な油汚れや液体ガスケットを簡単に取り除くことができるので導入する工場も増えてきているそうです。導入にあたり、コンプレッサーの強化や洗浄機本体価格など導入費用高額になる点がネックとなっているとの声を聞いたことがありますが性能には大変満足されていましたね。

ディテイリング業においてどのような活躍が見込めるのか

外装やエンジンルームはもちろんなのですが、筆者が最も驚いたのが内装にこのドライアイス洗浄技術を使うことができるということ。近年、マンネリ化しつつあったルームクリーニングの業界に新たな風が吹いてくれると筆者は信じています。あとは個人的に活躍できそうだなあと感じるのはアルミホイールの鉄粉除去が大きな作業時間短縮が見込めそうだなと思いました。

まとめ

如何だったでしょうか。今回の記事では筆者が個人的に興味のある話題になってしまいました。ドライアイス洗浄技術は今後間違えなくディテイリング業界に新しい流れを呼んでくると筆者は睨んでいます。当記事をみてドライアイス洗浄に興味が湧いたら一度調べてみてください。当店ではまだ導入がないので今回はあくまでディテイリングのこれからというテーマで興味のある話題に触れてみたといったライトな内容になっております。ご容赦くださいね。

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