【濃・淡色別】おすすめカーコーティングを解説
濃淡色車の特徴について
クルマを選ぶ際にボディカラーというのは性能や使い勝手と同じくとても大きな要素ではないでしょうか。
ほとんどの方が自身の好みによってボディカラーを選択されるかと思います。
大きく分けるとクルマのカラーは濃色と淡色の2パターンに分かれます。
実はクルマをキレイに保つという目線で考えると、選ぶカラーによっておすすめのコーティングや環境づくり、日頃のメンテナンス方法というのは全く異なります。
今回の記事ではボディカラーの違いによってどのような特性に分かれ、それによりどういったコーティングがおすすめなのか、その辺りを中心に考えていきたいと思います。
濃色と淡色とは
濃色と淡色は色彩の世界で重要な概念であり、それぞれが持つ特徴やイメージによって、さまざまな用途で利用されています。
特に自動車のカラー選びにおいては、濃色と淡色の違いが購買者の心理や好みに大きな影響を与えることが知られています。
ここでは、濃色と淡色の特性について詳しく見ていきます。
濃色とは
濃色とは、一般的に明るさが低く、彩度も比較的低い色を指します。
具体的には、ブラック、ブルー、ワインレッドなどが代表的な濃色に該当します。
これらの色は、深みのあるトーンと落ち着いた印象を与えるため、視覚的に重厚感や高級感を演出するのに適しています。
自動車のカラーとしても非常に人気があり、特に高級車やスポーツカーなどに好んで選ばれる傾向があります。
ブラックはその象徴的な濃色として、多くの人々に支持されています。
ブラックカラーの車は、威厳や洗練された印象を持たれやすく、シックで時代を超えた魅力を持つとされています。
ブルーやワインレッドも同様に、落ち着いた中にも個性を感じさせる色味であり、特にワインレッドはエレガントでありながらも情熱的なイメージを持つ色として人気があります。
淡色とは
一方で、淡色は明るさが高く、彩度が低い色を指します。
ホワイトやシルバーがその代表例です。
これらの色は、視覚的に軽快さや清潔感を持ち、爽やかでフレッシュな印象を与える特徴があります。
淡色の車は、一般的に若々しさやスポーティーさを強調するのに適しており、都市部での使用にも人気があります。
ホワイトは特に、清潔感や無垢さを象徴する色として人気があります。
さらに、日差しを反射しやすいという特性から、暑い地域では熱を避ける目的で選ばれることも多いです。
シルバーもまた、未来的で洗練された印象を与える色として好まれ、汚れが目立ちにくいという実用的な利点もあります。
自動車におけるカラー選択の傾向
アメリカのペイントメーカー「アクサルタ」が毎年発表している「世界自動車人気色調査報告書」によると、2022年度の日本における自動車カラーの人気ランキングは以下の通りです。
- ホワイト(38パーセント)
- ブラック(18パーセント)
- シルバー(10パーセント)
- ブルー(9パーセント)
このランキングからもわかるように、ホワイトとブラックが特に高い人気を誇っており、日本の消費者にとってこれらの色がいかに魅力的であるかがうかがえます。
ホワイトの爽やかさや清潔感、ブラックの高級感や威厳といった、それぞれの色が持つ特性が、多くの人々の購買意欲を刺激していると言えるでしょう。
カラー選びの心理と影響
自動車のカラー選びは、単に見た目の好みだけでなく、心理的な要因や社会的な影響も大きく関与しています。
例えば、ブラックを選ぶ人は、権威やステータスを重視する傾向があるとされます。
一方、ホワイトを選ぶ人は、清潔感や誠実さを大切にしていることが多いと言われています。
また、シルバーやブルーは、実用性や個性を求める人々に好まれる色です。
このように、濃色と淡色はそれぞれ異なる魅力と機能を持ち、用途や状況に応じて選ばれる傾向があります。
皆さんも、自分のライフスタイルや価値観に合ったカラーを選ぶことで、より満足のいくカーライフを送ることができるのではないでしょうか。
濃淡色車の注意点
それではここからは濃色車と淡色車それぞれの弱点や、一般的にオーナー様がよく気にされるポイントなどについて解説していきます。
濃色車の弱点や一般的な気になるポイント
濃色車はそのシックで高級感あふれる外観が魅力的ですが、同時にオーナーが注意すべき特有の弱点もいくつか存在します。
ここでは、濃色車に特有の一般的な気になるポイントについて、詳細に説明していきます。
小傷やスクラッチ傷の目立ちやすさ
濃色車のオーナーにとって、最も気になるポイントの一つは、小傷やスクラッチ傷が非常に目立ちやすいことです。
濃色車は、その色の特性上、光の吸収率が高く、LED照明や太陽光がボディに当たったときに、淡色車に比べて洗車時にできる細かな傷や擦り傷が強調されやすい傾向があります。
例えば、ブラックやダークブルーなどの濃色車では、洗車時にできたほんのわずかな傷でも、光の角度によっては非常に目立つことがあります。
こうした小傷が増えると、車本来の鮮やかなツヤ感が失われ、オリジナルの色味がくすんで見えることがあります。
そのため、濃色車を所有する方は、洗車やメンテナンスの際に特に注意が必要です。
洗車時には、柔らかい布を使用し、適切なケア用品を選ぶことが、傷を防ぐために重要です。
濃色車に潜む雨ジミのリスク
濃色の車は、その美しさが一目でわかる反面、特有の悩みが付きまといます。
特に厄介なのが「雨ジミ」です。
これは、特に撥水系のコーティングをしている車に起こりやすい問題です。
暑い日、車のボディの温度は驚くほど高くなり、60度や70度を超えることさえあります。
そんな日に雨が降って、その後すぐに晴れると、ボディに残った水滴が小さなレンズのように機能して、塗装面にシミを作ることがあります。
このシミ、いわゆるウォータースポットは、光が集まることで塗装にダメージを与え、特に濃い色の車だととても目立ちます。
さらに厄介なのが「イオンデポジット」です。
これは、雨や水道水に含まれるミネラルや不純物が塗装面に残ってしまい、それが乾いた後に円形のシミとなって浮かび上がる現象です。
このシミも、やはり濃色の車では特に目立ちやすく、見た目に大きな影響を与えることがあります。
これらの問題は、雨が降った後に車を放置したり、炎天下で熱くなった車をそのまま洗ったりすると起こりやすくなります。
濃色車に乗っている方は、特に屋外で車を駐車することが多い場合や、頻繁に洗車ができない場合には、これらのリスクに気をつける必要があります。
放置してしまうと、これらのシミや傷がどんどん目立ってしまい、せっかくの愛車の見た目を台無しにしてしまうかもしれません。
だからこそ、濃色の車には、特別なケアが必要です。
小さな傷や雨ジミのリスクをしっかり理解して、こまめにメンテナンスを行うことで、長く美しい状態を保つことができるでしょう。
淡色車の弱点や一般的に気になるポイント
淡色車はその明るく爽やかな外観が魅力ですが、濃色車とは異なる弱点や注意すべきポイントが存在します。
ここでは、淡色車に特有の一般的な気になるポイントについて詳しく解説します。
小傷やスクラッチ傷の目立ちにくさ
淡色車の大きな利点の一つは、光の反射率が高いためにスクラッチ傷が目立ちにくい点です。
濃色車では、小さな傷でも光の当たり方によって容易に目立つことがありますが、淡色車ではそのリスクが大幅に軽減されます。
例えば、ホワイトやシルバーの車両では、洗車時にできる細かな傷が映り込みにくく、ボディ全体が滑らかで清潔な印象を保ちやすいです。
また、淡色車は太陽光を効率的に反射するため、ボディの表面温度も比較的低く保たれます。
暑い日でも、濃色車が60度から70度以上に達するのに対し、淡色車では40度から50度前後に抑えられることが多いです。
このため、ウォータースポットやイオンデポジットの発生リスクも低く、塗装面の劣化を防ぎやすいというメリットがあります。
水アカや鉄粉、虫の死骸の目立ちやすさ
しかしながら、淡色車には独自の弱点もあります。
それは、水アカや鉄粉、虫の死骸、タール・ピッチ汚れなどが非常に目立ちやすいことです。
これらの汚れは、淡色の明るいボディカラーの上では特に顕著になり、放置すると塗装表面が酸化して侵食される危険性があります。
例えば、高速道路を長距離走行した際には、虫の死骸やタールがフロントバンパーやボンネットに付着しやすく、これらが長時間にわたって放置されると、塗装に焼き付きが生じてしまうことがあります。
この焼き付き汚れは、通常の洗車や磨きでは簡単に除去できず、専用のクリーナーや研磨作業が必要になることも少なくありません。
メンテナンスの重要性
淡色車のオーナーにとって、こうした汚れを防ぐためのメンテナンスは非常に重要です。
特に、ゴルフや出張などで高速道路を頻繁に利用する方や、洗車やメンテナンスをこまめに行うことが難しい環境にある場合、これらの汚れが蓄積しないように注意する必要があります。
定期的な洗車だけでなく、適切なコーティングを施すことで、汚れの付着を防ぎ、ボディを保護することが可能です。
また、洗車の際には、虫取り用の専用クリーナーや鉄粉除去剤を使用して、効果的に汚れを除去することが推奨されます。
こうした予防策を講じることで、淡色車の美しい外観を長く保つことができるでしょう。
このように、淡色車にはその色特有のメリットとデメリットが存在します。
オーナーはこれらの特徴を理解し、適切なメンテナンスを行うことで、淡色車ならではの美しさを長く楽しむことができるのです。
濃淡車におすすめなコーティング
ここまではボディカラーの特性によるそれぞれの弱点や注意点を中心に見てきましたが、ここからはそれらを把握した上でのおすすめのコーティングとその理由について見ていきましょう。
濃色車におすすめのコーティングとその理由
濃色車を所有する際の課題点を解決するために最も適したコーティングは、親水系コーティングです。
親水系コーティングは、セルフクリーニング効果が非常に高く、車のボディを保護するという本来の役割を最大限に発揮する特徴を持っています。
親水系コーティングを施すことで、車の塗装面に水が広がりやすくなり、雨や洗車時に水分がサーッと表面を流れ落ちるようになります。
これにより、汚れが一緒に流れていくため、ボディ表面が清潔に保たれやすくなります。
この効果により、通常の撥水コーティングで見られるような丸い水滴ができにくく、ウォータースポットやイオンデポジットといったシミが非常に付きにくくなるのです。
親水系コーティングは見た目が控えめで、施工後のツヤ感もあまり感じられないかもしれませんが、その実用性は高く、特に頻繁に洗車ができない環境にある方や、屋外保管をされている方にとって非常に有効です。
メンテナンスの手間を最小限に抑えながらも、濃色車の美しさを長期間維持したい方には、親水系コーティングが最適な選択肢であることは間違いありません。
淡色車におすすめのコーティングとその理由
淡色車のオーナーにとって、コーティングの選択肢は比較的広く、どのタイプのコーティング剤とも相性が良いのが特徴です。
これは、淡色車が小傷やシミが目立ちにくいため、どのコーティングを選んでも大きな問題が発生しにくいからです。
コーティングを選ぶ際には、保管環境(屋内保管か屋外保管か)、洗車やメンテナンスの頻度といった環境面、そして撥水系・親水系・疎水系といった好みの仕上がりに基づいて選択するのが良いでしょう。
撥水系コーティングは水を弾く性質が強く、雨が球状になってコロコロと転がる様子が楽しめるため、淡色車の美しい外観をさらに引き立てる効果があります。
撥水系コーティングを施すことで、特に雨の日や洗車の際に水が気持ちよく弾かれ、その様子を見ているだけでカーライフがより楽しくなること間違いありません。
さらに、撥水系のコーティング剤には、塗装面に格別なツヤを与えるものも多く、淡色車の明るさを際立たせ、見た目の美しさを一層引き立てます。
このように、淡色車においては、環境や好みに応じて自由にコーティングを選ぶことができ、撥水系のコーティングを試すことで、その楽しさと満足感を味わうことができるでしょう。
濃淡車のまとめ
いかがでしたでしょうか。濃色車と淡色車のコーティング選びには、それぞれの車の特性や使用環境に応じた考慮が必要です。
洗車頻度や保管状況、さらにはコーティングに求める効果—例えば、水弾きの気持ちよさやシミが付きにくいこと、そして普段の手入れを楽にしたいといった点—に基づいて、最適なコーティングを選ぶことが重要です。
濃色車には、シミや傷が目立ちやすいため、セルフクリーニング効果の高い親水系コーティングが推奨されます。
一方、淡色車には、傷やシミが目立ちにくい特性を活かして、撥水系コーティングの楽しさを味わう選択肢も魅力的です。
このように、正しい知識を身に付けて、愛車に最適なコーティングを施すことで、車の美しさを一層引き立てることができます。
結果として、皆さまがより充実したカーライフを送れることを心から願っています。
自分に合ったコーティングを選び、愛車にもうワンランク上の美しさをまとわせてください。