カーコーティングの種類と選び方|5種類の違いをプロが徹底比較【失敗しない選び方】

カーコーティングにはたくさんの種類があり、性質もそれぞれ違います。
いまの愛車のコーティングは、その違いを理解して選びましたか?ディーラーにおすすめされて、なんとなく選んだ方も多いと思います。
せっかくコーティングしたのに、思ったほどの効果じゃなかった、なんてことも起こりがちです。
カーコーティングは、車種やボディカラーだけでなく、駐車環境やライフスタイルに合わせて選ぶことで性能を長期間維持できます。
専門店なら当然知っていることでも、ディーラーで依頼したりDIYで施工する場合は、知らないまま選ぶことになってしまう知識も多くあります。
カーコーティングのコストパフォーマンスを高めるために最も必要なのは、実は「正しい知識」かもしれません。
この記事では、カーコーティングの種類とその選び方を、専門店の視点でわかりやすく解説していきます。
カーコーティングの種類は大きく5つ

コーティングには、大きく分けて以下の5種類があります。
| 種類 | 耐久の目安 | 傷からの保護 | 施工 | こんな方向け |
|---|---|---|---|---|
| 油脂系(固形ワックス) | 約2週間 | × | DIY可 | 頻繁に手入れを楽しめる方 |
| ポリマー系 | 約3ヶ月 | △ | DIY可 | こまめに再施工できる方 |
| ガラス“系” | 約3ヶ月〜1年 | △ | DIY可 | ※名称に注意が必要 |
| ガラスコーティング | 約2〜3年 | ◎ | 専門店 | 手入れを楽にし長く守りたい方 |
| セラミック | 約3〜5年 | ◎+ | 専門店 | 最高の保護と光沢を求める方 |
中でも最も注意が必要なのが「ガラス“系”コーティング」で、これは「ガラスコーティング」とは別のものです。
ガラスコーティングとガラス系の違いは何か?セラミックとは?この5種類を比較しながら、ひとつひとつ解説していきます。
① 油脂系コーティング(固形ワックス)

メリット
- 光沢、ツヤに優れる
- 撥水性が高い
- 非常に低コストでDIYでも施工可能
デメリット
- 耐久性が低い(2週間程度)
- 熱に弱く、効果の持続性が悪い
- ほこりを吸着する作用があり汚れやすい
一般的にワックスと呼ばれるものも、広い意味ではコーティングの一種と言えます。
その原料はカルナバ蝋というヤシから採れる天然の蝋ですが、比較的安価な石油原料の蝋を使った製品もあります。
ワックスの主成分は油脂のため、水を嫌う(弾く)性質があり、撥水性に優れています。
また塗装面を油脂の膜で覆うことで、光沢やツヤが向上します。
一方、塗装面に結合しないため雨水などで徐々に流れ落ちてしまう上に熱にも弱く、他のコーティングに比べ耐久性も低くなっています。
市販のワックスは安いもので1,000円以下からあり、塗り込みの難易度も低いため、DIYで頻繁に施工する方にとってはコストパフォーマンスに優れたものと言えます。
② ポリマーコーティング(樹脂系コーティング)

メリット
- コーティングの中では比較的安価
- 施工性が高く、DIYでも施工可能
- 施工可能店が多い(ガソリンスタンド等)
- 小さな傷が目立たなくなる
デメリット
- 耐久性が高くない(3ヶ月程度)
- 熱などの原因で劣化しやすい
- 被膜が薄く、ツヤや光沢の向上は控えめ
カー用品店などで、缶スプレー状や液体ボトルで販売されることが多いポリマーコーティング。
一般的に液体ワックスと呼ばれる商品は、基本的にすべてこれに含まれます。
フッ素やシリコンなどが含まれた重合体(ポリマー)を成分とした樹脂コーティング剤で、従来のワックスに代わるボディコーティング剤として注目されました。
施工後の塗膜の性質は固形ワックスに近く、成分に油脂を含むため撥水性に優れるなどのメリットがあります。
しかしデメリットも同様で、油脂の酸化による被膜の劣化や、排気ガスを含むほこりなど有機物の汚れを寄せ付けてしまいます。
被膜を維持するには3ヶ月程度で再施工が必要なため、ワックスと同じく頻繁にお手入れできる方向けです。
③ ガラス“系”コーティング ※最も注意が必要

メリット
- 耐久性はポリマーより長め(3ヶ月〜1年程度)
- ガラスコーティングより多少安価
- DIYも可能な施工性
デメリット
- 商品によって質のばらつきが大きすぎる
- 名前のイメージと中身が違う商品が多い
コーティングの中で最も注意が必要なのが、このガラス“系”コーティングです。
専門店が自信を持っておすすめする「ガラスコーティング」とは、まったく別の物だと考えてください。
そもそもガラス“系”コーティングとは、原材料にガラス繊維が含まれているコーティング剤の総称です。
含有量に明確な定義がないためガラス成分の量もまちまちで、ポリマーコーティング剤にほんの少量のガラス繊維が含まれているだけのものも多く販売されています。
名称だけ見ればガラスコーティングに近い性質を想像しますが、実際はポリマーコーティングの一種です。
もちろん中にはガラス含有量が多くコストパフォーマンスに優れた製品もあるため、すべてが悪いわけではありません。
しかし、純粋なガラス被膜を作る「ガラスコーティング」との違いは、しっかり認識した上で選択しましょう。
「ガラス系だからガラスコーティングと同じ」という思い込みが、コーティング選びで最も多い失敗のひとつです。
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④ ガラスコーティング ※専門店の主力

メリット
- 耐久性、持続性に優れる(約2〜3年)
- 耐熱性が高く、紫外線や熱のダメージを抑える
- ツヤや輝きが向上する
- 防汚性に優れ、お手入れが楽になる
- 硬いガラス被膜が細かい傷からボディを守る
デメリット
- 施工費用が高価
- 施工期間が長い(約2日)
- イオンデポジットができやすい
- 施工難易度が高くDIYは困難
現在のカーコーティング業界の主力である、ガラスコーティング。
塗装の表面に100%ガラス被膜を形成するため、傷や汚れから大切なボディを守ることが可能です。
またポリマーコーティングに比べ被膜が厚く、美しいツヤと光沢を実現できます。
もちろん雨水で被膜が流れ落ちることもありません。
ガラス被膜は成分に油脂を含まない無機質のため、熱による酸化や劣化もなく、排気ガス・黄砂・花粉・虫などの有機系汚れが付着しづらい性質があります。
汚れが付いても水洗いで簡単に落とせるため、日常の洗車やお手入れが非常に楽になります。
一方で、無機系汚れであるイオンデポジットを寄せ付けてしまう性質があります。
原因は水道水などに多く含まれるミネラル分のため、施工車は洗車後にしっかり拭き上げて予防することが大切です。
DIYでの施工は困難なため、安心して任せられるコーティング専門店があれば、最もおすすめなのがこのガラスコーティングです。
⑤ セラミックコーティング ※最上位の保護

メリット
- ガラスコーティングを超える耐久性(約3〜5年)
- 硬度、防汚性でガラスを上回る
- 被膜が厚く、圧倒的な光沢
- 酸性・アルカリ性のいずれの薬品にも高耐性
デメリット
- 施工費用が非常に高額(ガラスのおよそ2倍)
- 施工難易度が高く専門店でしか施工できない
近年、施工店が増加してきているセラミックコーティング。
ガラスよりも硬度の高い被膜を形成し、防汚性や耐薬品性に優れ、被膜も厚いためツヤや光沢も向上します。
まさにガラスコーティングの上位互換のような性質です。
しかし、施工難易度は非常に高くなっています。
塗りムラになってしまった場合、セラミック被膜が硬すぎてやり直しに非常に時間がかかります。
また、セラミックコーティング剤は温度が高いとすぐ硬化してしまうため、施工環境を一定温度以下に保つ必要があります。
その一方で、塗布後は完全硬化させるために、今度は表面温度を上げなくてはなりません。
このように、職人の技術と設備環境の両面で高いレベルが求められるコーティングです。
原材料も高価なため施工費用も高額で、ガラスコーティングおよそ2回分の費用がかかることから、プロテクションフィルム(PPF)など他の選択肢との比較もおすすめです。
撥水・親水・疎水の違い(水弾きで選ぶ)

コーティングといえば、玉のように弾く水をイメージする方も多いのではないでしょうか。
しかし、コーティングの水の弾き方には種類があります。
種類による性質の違いを理解して、選択に役立ててください。
撥水(はっすい)

撥水コーティングは、水を弾く性質を持っています。
水滴は小さな球状となって、ボディの上をコロコロと転がるように流れます。
水滴がボディの上に半分浮いているような状態になるため、少量の水なら走行中の風で流れ落ち、洗車後の拭き上げも非常に楽になります。
一般的にカーコーティングといえば、こちらのタイプを想像される方が多いです。
効果が実感しやすく、満足度の高い仕上がりになります。
一方で、濡れたまま太陽の下に晒すと水玉がレンズ代わりとなり、ウォータースポットになりやすいという特徴もあるため注意が必要です。
親水(しんすい)

親水コーティングは、水となじむ性質を持っています。
文字通り水との親和性が高く、水滴がボディの上で広がります。
そのため他の水滴とまとまりやすく、結果的に大きな水の膜となって流れ落ちる特徴があります。
ある程度の雨であれば、水滴と一緒に汚れも流れるため、セルフクリーニング効果も高いと言えます。
一方で、ツヤ感や光沢は撥水性に比べ控えめなため、コーティングがかかっている実感を得づらく、満足度に欠ける面もあります。
疎水(そすい)

疎水コーティングは、撥水と親水の中間の性質を持っています。
撥水しながらも水がまとまってボディを滑り落ちることから、滑水性と呼ばれることもあります。
撥水のように球状になるため拭き取りもしやすく、親水のように流れ落ちるためイオンデポジットができづらい、まさにいいとこ取りのような性質です。
一方で、小雨のように車にかかる水の量が少ないと、撥水のように水玉がボディに残ってしまいます。
そのため親水に比べイオンデポジットができやすいと言えます。
コーティングに求めるものがはっきりしている場合は、中間の性能である疎水性は中途半端に感じる場合もあります。
水弾き3種類の選び方
いずれの性能にもメリット・デメリットがありますので、駐車環境や洗車の頻度をもとに選択するのが良いでしょう。
ひとつ注意点として、親水性のボディだからイオンデポジットになりづらい、というわけではありません。
親水コーティングがイオンデポジットになりづらいのは、次のような流れによるものです。
親水コーティングは水玉がまとまって大きくなりやすい → 自重で流れ落ちやすい → 水滴がボディ上に残りづらい → イオンデポジットになりづらい、という仕組みです。
つまり、親水コーティングでも水滴をそのままにすればイオンデポジットになるのは同じです。
どうせ拭くのであれば、拭き取りのしやすい撥水コーティングにするのも、また選択肢のひとつです。
結論:あなたに合うコーティングの選び方
ここまで「種類」と「水弾き」を解説してきました。
最後に、ライフスタイル別の選び方の目安をまとめます。
あくまで一般的な目安なので、最終的にはご自身の環境を専門店に伝えて相談するのが確実です。
/費用を抑えたい
こまめな再施工が苦にならない方向け。低コストでDIYも可能ですが、保護力と持続性は限定的です。
長く綺麗に保ちたい
多くの方にとっての本命。2〜3年の耐久で洗車が楽になり、ツヤと保護のバランスに優れます。
光沢を求めたい
費用は高めでも、硬度・防汚性・光沢を最大限に。高級車や長期保有の愛車に。PPFとの比較もおすすめ。
物理的に防ぎたい
コーティングでは防げない飛び石対策に。フロントだけPPF、他はコーティングの併用が人気です。
失敗しないために、最後にひとつだけ
コーティング選びで最も多い失敗は、「名前の響き」だけで選んでしまうことです。
特に「ガラス系」と「ガラスコーティング」の混同や、駐車環境を考えずに水弾きを選んでしまうケースが目立ちます。
同じガラスコーティングでも、屋外保管か屋内保管か、洗車の頻度がどれくらいかで、最適な製品や水弾きは変わります。
「自分の場合はどれが正解か」を一度プロに確認するだけで、コーティングのコストパフォーマンスは大きく変わります。
まとめ

「コーティングの種類」と「水弾き」、この2つがコーティングを選ぶ際のポイントです。
駐車環境や洗車の頻度に合わせて選ぶことが、コーティングを長持ちさせるための秘訣です。
ご自身のライフスタイルをもとに、専門店に相談してみましょう。
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ここまでご覧いただきありがとうございました。
よきカーライフをお過ごしください!
